本当に厳しいと言われている歯医者さん。3人に1人はワーキングプアという現実。それでもあなたは世の為人の為子供を歯科医にさせるのか?
「歯医者は儲かる」なんて言われていたのなんて、ひと昔もふた昔も前の事。 今はおよそそんな事のない時代になっています。 全国の歯科大学でも定員割れが多く出て、歯医者になろうとする子供達や、子供を歯科医師にさせようとする親が減ってきているようです。 莫大な学費と時間をかけても、将来得られる収入はそれと比例するほどはなく、むしろ「ワーキングプア歯医者」と揶揄されるくらいです。 本来は貧困と言うほど収入を得られない訳ではないのですが、以前思われていたような「歯医者=お金持ち」という図式は一部の成功している歯科医師以外は成り立たなくなっているように思われます。しかし、「歯科医師」は職業としてはとても重要なものの一つであり、なる人が少なくなるという事は相対的に業界のレベルが下がりやすくなります。(一概にそうとは言えませんが。)こんな、危機的状況を打破するために、なぜこのような事態になって来ているのか、また、それに付随して様々な歯科の知識を個人的見解で綴って行きます。
【衝撃的事実】歯科大学に入っても歯医者さんになれるとは限らない?
2016年の歯科医師国家試験
受験者総数 3103人
合格者数 1973人
合格率 63.6%
ついに合格者数2000人を切ってきた。
これは何を示すかと言うと、以前の点数をクリアすれば必ず合格するというものではなくなり、一定の点数をクリアしたうえで人数制限をかけて来ているという事である。
公にはこの様な事を国が公表している訳ではないが、ここ数年の合格者数を見ているとそれは明らかである。
およそ、15年程前までは毎年3000人が新歯科医師として誕生していた。
その結果日本全国に10万人以上の歯科医師が溢れ、歯科医院も乱立し激しい競争と明らかな「勝ち負け」が存在していた。
あまりの競争の激化に歯科医師数をある程度減らさなければと言う、働きの結果徐々に毎年の歯科医師合格者数に制限をかけるという判断に至ったのだ。
それから、10年以上経ち明らかなる新歯科医師の人数制限がかかった。
それも1000人減である。
言い方は悪いが一定の点数を満たしていても落とされてしまったものもいる。
その不合格者と、10年ほど前に単純に点数で落ちたものでは能力が違う。
さらに、もっと恐ろしいのが一度国家試験に落ちてしまった人間の次年度の合格率は格段に落ちるという事。
新卒の合格率は約73%であるが、既卒では約47%。
ここ数年の統計からするとまず合格者として採用するのは「新卒者」から…
次に一浪(国家試験)
そして次…となっている(あくまで推察)
(現に何年も受験し続けているものがいる。)
つまり、6年間の時間と莫大な学費をかけて卒業まで至ったとしても、歯科医師になれない!
という事が発生する可能性が出て来てしまっているという事。
日本の大学は入ったらそれで終わりという風潮があるが、今の歯科大学には最後の最後でしっぺ返しが来る可能性がるので、もし子供を入学させるのであれば最後の最後まで親御さんは気を抜けないという事である。
若手歯科医師が勤務先を選ぶための理由。
前回の続き。
前回は親が金銭的に苦労して、また浪人したり、6年間と言う一般の大学よりも長い時間を費やして、やっと資格を得た若手歯科医師が、勤務先選びで失敗しないための3つのポイントを述べた。
あくまで参考にと言う事だが、今回はそれを解説したい。
勤務先を選ぶには、
①院長が歯科の技術的な講演、執筆など行っている。
②治療に積極的に携わらせてくれる。(アシスタントではなく)
③お給料をしっかりと貰える。(モチベーションになるくらい)
上記3つのポイントを見て、選ぶ方が良い。
その理由は、まず①については、やはり講演する側と常にそれを聞いている側では、圧倒的に違いがある。
講演や執筆活動などをしている歯科医師は、人前で講じる訳なので「適当」な事は言えない。
「適当」とは、感覚的な話だけではないという事。
そのため、臨床結果的にある程度の確証を持って話している、ないしは論文などをよくよく調べている。
すなわち、治療に対する知識レベルが深い。
若いうちは吸収する能力が非常に高いため、出来ればそういった深い知識を持った歯科医師の元で、勤務させて貰うのがとても良い経験になるだろう。
さらには、今後も自分自身がその様なスタイルになり、よりプロフェッショナルを目指して行く軌道になる。
しかしながら、なかなかそう言った人前で講演する歯科医師の元で、働ける機会を得られる若手歯科医師は少ない。
次に②の理由として、これはやはり歯科医師は頭だけでわかっていても、腕が動かなくてはお話にならない。
実際問題、若手歯科医師を雇っても診療補助としてしか扱わず、診療をほとんどさせないと言うところもある。
先にも述べた様に、若いうちは吸収する能力が高い。
その期間に、患者さんを診ないというのは、その後何十年もの歯科医師人生のスタートダッシュを狂わせてしまう。
そして、腕の追っつかない歯科医師となり、患者さんへろくな医療を提供する事が出来なくなる。
一概にそうなるとは限らないが、今の若手歯科医師を見ているとその傾向にある。
さらには、著名な歯科医師や成功している歯科医師のほとんどが、若いうちはバリバリ診療をしている。
そして③のお給料をしっかり貰えるところに勤める、と言う事について。
これは、もちろん仕事がある程度出来なければダメだが、中には一般的な職業と比較してもあまりに安いお給料と言う場合がある。
お給料の払いが悪い場合、自分が興味を持った事(歯科のさらに細かい分野)に、お金を出して勉強しに行ったり、本を買ったり、道具を買ったりする事が出来ない。
それは「お金がないから、勉強会に行けない。」などと、その歯科医師の推進力を止めてしまう事にもなる。
またお給料が良ければ、それはモチベーションに繫がり「もっと一生懸命頑張ろう」という気になるだろう。
それはどんな職業でも同じだ。
まだまだ歯科医師は苦労する時代だが、若手の頃に正しい選択をして行くことで、生き残って行く道筋は見えてくるかもしれない。
さらに詳しく検索出来ます☟
カスタム検索
若手歯科医師の勤務先を選ぶ3つのポイント!
『歯科医師過剰』『歯科医院過剰』と騒がれ、歯医者じゃ喰っていけない。
そんな話はもうすでに今の日本では当たり前。
アメリカではなりたい職業No.1であるのに対し、日本では100以内に歯科関係が一つもない。
これはなんといっても【年収】が影響している。
アメリカでは歯科医師の平均年収1800万円に対し、日本では600万円。
600万円なら普通の職業よりは良いだろ?と思われがちだが、これはあくまで平均。
200万円台、300万円台の歯科医師はゴロゴロいるわけだ。
内科の医者なんかとは違い、実際に腕が動かなければお話にならない職人的な職業のため、最低でも3〜5年は修行期間であり、その間は当然お給料も少ない。
では、そこから勤務医としてお金をたくさんもらえる様になるのかと言うと、世の中そんなに甘くない。
勤める先によってその金額は違う。
払いのシブい院長のところに勤めれば、なかなかお金をもらう事が出来ない。
「勉強になるから」
「君の将来の為だから」
と、なんだかんだ言って言いくるめられてしまう。
普通なら「そんなとこやめちゃえば良いじゃん」なんて思うだろう。
しかし、この業界の狭さをなめてはいけない、必ずどこかで繋がっているため、なかなか不義理ととられる様な事は出来ないのだ。
勉強になるって?何?
勤務医にモチベーションをあげられる程のお給料を払えない歯科医院で、何が勉強になるのであろうか?
「技術的な〜」とか言う先生も多いが、正直な事を言えば【超無名】なあなたのどこを取って勉強になるの?
その先生の「技術」はレクチャーを受けた先生の技術でしょう。
ならば、直接その先生に聞いた方が良いのでは?
その先生のエビデンスがもし間違っていたら…
話がそれて来たので元に。
若手の先生に言えるのは、1分1秒無駄にはしてはいけません。
そのためには、働く先の医院の選択にはとても注意しなければなりませんが、そのアドバイスとしては次の事が挙げられます。
①院長が歯科の技術的な講演、執筆など行っている。
②治療に積極的に携わらせてくれる。(アシスタントではなく)
③お給料をしっかりと貰える。(モチベーションになるくらい)
この理由は…
少し長くなってしまったので次回へ持ち越し。
カスタム検索
登録:
投稿 (Atom)
人気の投稿
-
歯科大学は学費がとても高いと言われて来ましたが、ここ数年の 歯科医師人気が落ちた事と、少子化の影響もあり歯科大学が相次いで定員割れするという事態 が起き、それに伴い新入生獲得のため各歯科大学が学費を下げて来ています。 しかし、各大学により金額に差がありますので、各大...
-
開業歯科医師には多くの『敵』が存在する。 これも歯科医師が過剰時代のためである。 「歯科医師過剰」これは競争の激化を生んでおり、これは多くの人に周知の事実となっている。 そのため、歯科医師は赤字にならないために模索する。 ※利益を上げると言う意味ではなく...