本当に厳しいと言われている歯医者さん。3人に1人はワーキングプアという現実。それでもあなたは世の為人の為子供を歯科医にさせるのか?
「歯医者は儲かる」なんて言われていたのなんて、ひと昔もふた昔も前の事。 今はおよそそんな事のない時代になっています。 全国の歯科大学でも定員割れが多く出て、歯医者になろうとする子供達や、子供を歯科医師にさせようとする親が減ってきているようです。 莫大な学費と時間をかけても、将来得られる収入はそれと比例するほどはなく、むしろ「ワーキングプア歯医者」と揶揄されるくらいです。 本来は貧困と言うほど収入を得られない訳ではないのですが、以前思われていたような「歯医者=お金持ち」という図式は一部の成功している歯科医師以外は成り立たなくなっているように思われます。しかし、「歯科医師」は職業としてはとても重要なものの一つであり、なる人が少なくなるという事は相対的に業界のレベルが下がりやすくなります。(一概にそうとは言えませんが。)こんな、危機的状況を打破するために、なぜこのような事態になって来ているのか、また、それに付随して様々な歯科の知識を個人的見解で綴って行きます。
歯科医院の経営の人口ボーダーライン?
およそ30年~40年前は、朝7時から夜11時まで休む間もなく患者の治療を行い、朝から並ぶ患者には整理券を配り、長時間待つ間に昼になるとこれから診察を受ける患者に「パン」を配るなど、今からはとても想像も出来ないほど歯科医院は繁盛していた。
それは、もちろん歯科医師の数が今よりも圧倒的に少ない事が原因であった。
そのため田舎で開業をすると患者が殺到してしまうので、比較的歯科医院が多く患者が平均化しやすい都内で開業する、なんていう優雅な話もあったくらいだ。(私の聞いた話ではその場所は巣鴨)
今から35年前の昭和50年頃には歯科医師は全国で40,000人ほどであった、それが今は2.5倍のおよそ100,000人になっている。
それに伴い歯科医院数も増え全国で約70,000軒になり、日本国民の人口が約1億2000万人ほどだとすると、人口1700人辺りに一軒の歯科医院が存在する事になる。
以前に「一軒辺りの歯科医院が成り立つ為にはおよそ1700人の患者が必要である」と言う事が言われていたが、これはあくまで1700人が歯科医院に均等に来院した場合に何とか成り立つボーダーラインであり、当然それ以上の人口が求められる。
例えば東京では10000軒以上の歯科医院に対して人口は1200万人なので、単純に1軒辺り人口1200人となりボーダーラインをはるかに下回り、有名な話ではあるが本当にコンビニの数よりも多い。
では、歯科医院の多い東京とは違い地方であれば問題無いのかと思われるのだが、地方は東京に比べ圧倒的に人口が少なくまた変動も少ない。
それゆえ新たに1軒歯科医院が出来ただけでも、周りの歯医者さんにとってはかなり心中穏やかでは無い。
どちらにしても今現在の歯科医院数は、人口に対して過剰に増えすぎてしまって数十年前の歯科医院の経営状況とは全く違うものとなり、最近聞いた話では仕事のバリバリ出来る30代の歯科医師で妻も子供もいる開業医でさえ年収300万円代で生活は決して豊かではないと言う。
開業する事を何となく目標としている先生達が多いため、開業するために必要な知識などを開業前から自分であまり学ばず、知人の先生(経済は素人同然)に聞いたり、コンサルタント(基本的には開業斡旋業者であり歯科医院が潰れても関係の無い人達)の言いなりであったり、また必要で無いものや自分のワガママで欲しいものを歯科医院に購入する為に多額の借金をしてしまい、返済が出来なくなり倒産に至る歯科医院も出て来てしまうんですね。
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