前回の続き。
前回は親が金銭的に苦労して、また浪人したり、6年間と言う一般の大学よりも長い時間を費やして、やっと資格を得た若手歯科医師が、勤務先選びで失敗しないための3つのポイントを述べた。
あくまで参考にと言う事だが、今回はそれを解説したい。
勤務先を選ぶには、
①院長が歯科の技術的な講演、執筆など行っている。
②治療に積極的に携わらせてくれる。(アシスタントではなく)
③お給料をしっかりと貰える。(モチベーションになるくらい)
上記3つのポイントを見て、選ぶ方が良い。
その理由は、まず①については、やはり講演する側と常にそれを聞いている側では、圧倒的に違いがある。
講演や執筆活動などをしている歯科医師は、人前で講じる訳なので「適当」な事は言えない。
「適当」とは、感覚的な話だけではないという事。
そのため、臨床結果的にある程度の確証を持って話している、ないしは論文などをよくよく調べている。
すなわち、治療に対する知識レベルが深い。
若いうちは吸収する能力が非常に高いため、出来ればそういった深い知識を持った歯科医師の元で、勤務させて貰うのがとても良い経験になるだろう。
さらには、今後も自分自身がその様なスタイルになり、よりプロフェッショナルを目指して行く軌道になる。
しかしながら、なかなかそう言った人前で講演する歯科医師の元で、働ける機会を得られる若手歯科医師は少ない。
次に②の理由として、これはやはり歯科医師は頭だけでわかっていても、腕が動かなくてはお話にならない。
実際問題、若手歯科医師を雇っても診療補助としてしか扱わず、診療をほとんどさせないと言うところもある。
先にも述べた様に、若いうちは吸収する能力が高い。
その期間に、患者さんを診ないというのは、その後何十年もの歯科医師人生のスタートダッシュを狂わせてしまう。
そして、腕の追っつかない歯科医師となり、患者さんへろくな医療を提供する事が出来なくなる。
一概にそうなるとは限らないが、今の若手歯科医師を見ているとその傾向にある。
さらには、著名な歯科医師や成功している歯科医師のほとんどが、若いうちはバリバリ診療をしている。
そして③のお給料をしっかり貰えるところに勤める、と言う事について。
これは、もちろん仕事がある程度出来なければダメだが、中には一般的な職業と比較してもあまりに安いお給料と言う場合がある。
お給料の払いが悪い場合、自分が興味を持った事(歯科のさらに細かい分野)に、お金を出して勉強しに行ったり、本を買ったり、道具を買ったりする事が出来ない。
それは「お金がないから、勉強会に行けない。」などと、その歯科医師の推進力を止めてしまう事にもなる。
またお給料が良ければ、それはモチベーションに繫がり「もっと一生懸命頑張ろう」という気になるだろう。
それはどんな職業でも同じだ。
まだまだ歯科医師は苦労する時代だが、若手の頃に正しい選択をして行くことで、生き残って行く道筋は見えてくるかもしれない。
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